いこまや通信No.3 1996年6月発行

皐月の回想

日本では昔から四季の移り変わりの中で、その時期に取れた野菜・果物や海産で知り、体調もそれに合わせて変化してきました。

例えば冬の寒さでちぢこまっていた体の細胞内の毒素は春先のほろにがい山菜等が引き出し、夏には細胞をゆるめ発汗をうながす「うり類」が出まわってきます。

それら産物の生命力を上手に利用して食べる事を幾世代も伝承してきたことが私達にとっての伝統食であり 自然食という言葉だと思います。自然を大切にする結果としてその恵みをいただくと言う実に単純な事でわかるように自然食は決して特別な事ではないのです。 

むしろ私は何日置いても腐らない工場で作った添加物入り加工品や豊かな生活の証明だとばかりに季節を無視し、農薬や化学肥料を多用した農産物が堂々ときに あふれている現状をあたりまえに思う風潮が不思議なんです。

当店では自然食品 を扱っていますと言わなければならないほど回りには不自然な食品が氾濫しているのが現実です。

命あるものは必ず腐り土に帰りますそれが自然の摂理です。

腐るのは生きてる証、何があたりまえかを考える事に健康で楽しく過ごす鍵があると思います。

本記事は掲載当時の店主の主観および情勢に基づくため、掲載内容の正確性・信頼性・最新性を保証するものではございません。

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